7歳以上
シニア猫のケアガイド
猫は7歳からシニア期に入り、11歳以上はスーパーシニアと呼ばれます。加齢に伴い慢性腎臓病、甲状腺機能亢進症、関節炎、認知機能低下などのリスクが高まります。早期発見と適切なケアで、愛猫のQOL(生活の質)を維持し、穏やかなシニアライフを支えましょう。
シニア猫のケアポイント
慢性腎臓病(CKD)の管理
15歳以上の猫の約30%が慢性腎臓病を発症します。多飲多尿、食欲低下、体重減少が初期サインです。半年に1回の血液検査(BUN・Cre・SDMA)と尿検査で早期発見が可能です。腎臓ケア用の療法食はリンとナトリウムを制限し、腎臓への負担を軽減します。皮下輸液が必要になることもありますが、自宅で行う方法を獣医師に教わることができます。
甲状腺機能亢進症
10歳以上の猫に多い内分泌疾患です。食欲はあるのに体重が減る、活動性が異常に高くなる、嘔吐・下痢が増えるなどの症状が特徴です。血液検査でT4値を測定することで診断できます。治療法は内服薬(メチマゾール)、療法食(ヨウ素制限食)、放射性ヨウ素治療、外科手術があります。未治療の場合、心臓や腎臓に深刻なダメージを与えます。
関節炎と痛みの管理
12歳以上の猫の約90%に関節炎の所見があるとされています。高いところに飛び上がれなくなった、毛づくろいが減った、トイレの失敗が増えたなどの変化に注意しましょう。段差を減らすステップの設置、温かい寝床の提供、関節サポートサプリメント(グルコサミン・コンドロイチン)が有効です。痛み止め(NSAID)は猫に使える種類が限られるため、必ず獣医師の処方に従ってください。
認知機能低下(猫の認知症)
15歳以上の猫の約50%に認知機能低下の兆候が見られます。夜中の鳴き声、方向感覚の喪失、トイレの場所を忘れる、飼い主を認識しなくなるなどの症状があります。環境の変化を最小限にし、ルーティンを維持することが重要です。オメガ3脂肪酸やビタミンEを含む抗酸化物質が認知機能の維持に効果があるとされています。パズルフィーダーなどの知的刺激も有効です。
シニア猫の健康診断
シニア猫は半年に1回の健康診断を推奨します。基本の血液検査・尿検査に加え、甲状腺ホルモン(T4)、血圧測定、心エコーを追加しましょう。レントゲン撮影で関節の状態や腫瘍の有無も確認できます。早期発見・早期治療により、多くの慢性疾患はQOLを維持しながら管理が可能です。がんの早期発見にも定期検診は欠かせません。