症状から知る2026-03-09Carelogy編集部
猫が耳を掻く・頭を振る:考えられる病気
猫が耳を激しく掻いたり頭を振ったりする原因(耳ダニ・外耳炎・ポリープなど)と、自宅でできるケアおよび受診の目安をわかりやすく解説します。
結論:耳を頻繁に掻く・頭を振るなら外耳炎か耳ダニをまず疑う
猫が耳を激しく掻いたり、頭をしきりに振ったりするときは、外耳炎または耳ダニ(耳疥癬) が最も多い原因です。どちらも早期治療で完治しますが、放置すると中耳炎・内耳炎へ進行し、平衡感覚の障害や難聴につながることがあります。耳の中が黒っぽい・臭いがある場合は早めに獣医師に診てもらいましょう。
主な原因と特徴
耳ダニ(Otodectes cynotis): 茶〜黒色のコーヒーかす状の耳垢が大量に出るのが特徴。感染力が強く、多頭飼いでは全頭に広がります。
外耳炎(細菌・真菌): 黄色〜茶色の耳垢と強い悪臭が特徴。マラセチア(酵母菌)が主な起因菌で、免疫力が低下していると繰り返しやすいです。
アレルギー性外耳炎: 食物アレルギーや環境アレルギーが原因で両耳に赤みとかゆみが出ます。
耳道ポリープ・腫瘍: 片耳のみの症状が続く場合は新生物の可能性があり、内視鏡検査が必要です。
自宅でできること・できないこと
できること: 市販の猫用耳洗浄液でそっと外耳部分(見える範囲)を拭き取る。綿棒を耳道の奥に入れるのは鼓膜を傷つけるリスクがあるため禁止です。
できないこと: 耳ダニには動物病院処方の駆虫薬(スポットオン剤など) が必要で、市販品では不十分なことがほとんどです。外耳炎の抗生剤・抗真菌剤の点耳薬も処方箋が必要です。自己判断での人用薬の使用は絶対に避けてください。
自宅ケアと救急受診の判断ライン
猫の耳トラブルは、多くの場合数日以内に動物病院を受診すれば十分ですが、一部の症状は緊急性が高いです。
自宅で様子を見られる場合: 軽い耳掻き・少量の耳垢・猫の元気と食欲は正常。市販の猫用耳洗浄液で外耳を拭き取りながら、2〜3日以内に受診を予定してください。
当日中に受診すべき場合: 耳を激しく掻いて出血している・強い悪臭がある・耳垢が大量で黒い・食欲低下を伴う。エリザベスカラーがあれば装着して自傷を防ぎましょう。
今すぐ救急に行くべき場合: 斜頚(首が傾く)・旋回運動・眼振(眼が揺れる)。これらは内耳炎や前庭障害のサインで、脳の問題の可能性もあります。発症から処置までの時間が回復に大きく影響するため、深夜でも救急病院を受診してください。
また多頭飼いの場合、1匹に耳ダニが見つかったら全頭同時の治療が必須です。感染した猫だけ治療しても他の猫から再感染するため、全頭の駆虫薬処方を獣医師に依頼しましょう。
動物病院での検査内容と費用の目安
猫の耳の問題を正確に診断するために、以下の検査が一般的に行われます。
耳鏡検査(オトスコープ): 耳道内を拡大して観察します。耳ダニの虫体・鼓膜の状態・ポリープの有無を確認できます。初診料込みで約2,000〜5,000円。
耳垢の顕微鏡検査: 耳垢を採取してスライドガラスで観察します。耳ダニの卵・細菌・酵母菌(マラセチア)を特定できます。約1,000〜3,000円。
細菌培養+感受性試験: 再発する外耳炎や通常の抗菌薬で改善しない場合に行います。有効な薬剤を特定するための検査で、約3,000〜8,000円。結果が出るまで1週間程度かかります。
レントゲン検査・CT検査: 中耳炎・内耳炎が疑われる場合、あるいは耳道内ポリープの広がりを確認する場合に必要です。レントゲンは約3,000〜6,000円、CTは約15,000〜40,000円。
初診の一般的な組み合わせ(耳鏡+顕微鏡+点耳薬処方)で5,000〜10,000円程度が目安です。
年齢別の耳トラブルリスク
子猫(1歳未満): 耳ダニが圧倒的に多い年齢です。保護猫やブリーダー出身の子猫は特にリスクが高く、お迎え時の初回検診で耳のチェックを必ず行いましょう。免疫が未成熟なため、外耳炎が中耳炎に進行するスピードも速いです。
成猫(1〜7歳): アレルギー性外耳炎が最も多い年齢層です。食物アレルギーや環境アレルギーの初発が2〜6歳に集中するため、両耳の赤みとかゆみが繰り返される場合はアレルギー検査を検討してください。
中高齢猫(7歳以上): 耳道ポリープや耳道内腫瘍のリスクが上がります。片耳だけの慢性的な症状は良性・悪性を問わず新生物を疑う必要があります。また加齢による免疫力低下で真菌性外耳炎が再発しやすくなります。定期的な耳のチェックを健康診断に組み込みましょう。
Carelogyのオンライン診療で耳の相談を
耳の中の状態や耳垢の色・臭いをスマホカメラで撮影してお送りいただければ、Carelogyの獣医師が原因を判断し、適切な点耳薬の処方や耳洗浄の方法をアドバイスします。多頭飼いで全頭への駆虫薬処方も対応可能です。通院ストレスを軽減しながら適切なケアが受けられます。
獣医師に見せられる記録、ありますか?
「いつから調子が悪い?」と聞かれて答えられない——そんな後悔をなくすために。CatsMeなら毎日の健康スコアが自動で記録され、獣医師にワンタップで共有できます。
耳を掻く外耳炎耳ダニ猫の耳頭を振る