症状から知る2026-03-09Carelogy編集部

猫がトイレに行かない・出ない:尿路閉塞の危険性

猫がトイレに何度も行くのに尿が出ない場合は尿路閉塞の危険性があります。命に関わる症状の見分け方と緊急対応をわかりやすく解説します。

結論:尿が24時間出ていない疑いがあれば今すぐ救急病院へ

猫が繰り返しトイレに行くのに尿が出ない・ほとんど出ないとき、尿路閉塞(尿道閉塞) の可能性があります。これは48時間以内に適切な処置を受けなければ腎不全・心停止で死亡する可能性がある獣医学的緊急事態です。「もう少し様子を見る」は危険です。特にオス猫は尿道が細くプラグ(ストルバイト・粘液)で詰まりやすいため注意が必要です。

尿路閉塞のサインチェックリスト

以下のサインが複数あれば緊急受診が必要です。 - トイレに頻繁に行くが尿が出ない、または数滴しか出ない - トイレでうずくまってうなる・鳴く - 下腹部を触ると嫌がる・硬く張っている - 元気がなく、ぐったりして動かない - [嘔吐](/ja/columns/cat-vomiting)・[食欲廃絶](/ja/columns/cat-loss-of-appetite) - 口からよだれが大量に出る 完全閉塞の場合、膀胱が破裂するリスクもあります。深夜であっても救急動物病院を受診してください。
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尿路閉塞以外の原因

尿が出にくい・少ない原因には閉塞以外にもあります。 特発性膀胱炎(FIC): ストレスや脱水が原因で膀胱に炎症。血尿頻尿が出るが完全閉塞ではないことが多いです。 膀胱結石: ストルバイト・シュウ酸カルシウム結石が尿道を刺激。食事療法または手術が必要です。 尿道炎: 感染または刺激で尿道が炎症。排尿痛はあるが閉塞していないことも多いです。 神経因性膀胱: 脊椎疾患や神経損傷で排尿反射が障害されます。

病院での治療と再発予防

尿路閉塞の治療は尿道カテーテルによる閉塞解除と輸液療法が基本です。重症例では入院が必要になります。 再発予防として最も重要なのは[水分摂取の増加](/ja/columns/cat-drinking-water)です。ウェットフードへの切り替え・流水器の設置・フード中のナトリウムを適切に保つことで尿量を増やし、結晶が尿道に溜まりにくくします。療法食(c/d、s/dなど) によるストルバイト溶解・予防も有効です。繰り返す猫には会陰尿道造瘻術(PU手術) で尿道を広げる外科的対応も選択肢になります。

動物病院での検査内容と費用の目安

尿路閉塞の疑いで救急受診した場合、以下の検査と処置が行われます。 身体検査(膀胱の触診): まず腹部を触って膀胱の大きさ・硬さを確認します。膀胱がパンパンに張っている場合は閉塞が確認されます。初診料込みで約1,500〜3,000円。 尿道カテーテル挿入+閉塞解除: 全身麻酔または鎮静下で尿道にカテーテルを通し、閉塞物を押し流します。費用は約10,000〜20,000円(麻酔費込み)。 血液検査: 腎機能(BUN・クレアチニン)と電解質(特にカリウム)を評価します。高カリウム血症は心停止のリスクがあり最優先で是正されます。約5,000〜10,000円。 尿検査・尿沈渣: 結晶の種類(ストルバイト・シュウ酸カルシウム)・細菌感染・pHを確認します。約2,000〜4,000円。 超音波検査: 膀胱結石の有無・腎臓の腫大を確認します。約3,000〜8,000円。 入院費: 重症例では1〜3日の入院(輸液・カテーテル留置・経過観察)が必要で、1日約5,000〜15,000円。 尿路閉塞の治療費合計は軽症で15,000〜30,000円、重症の入院が必要なケースで50,000〜100,000円程度が目安です。再発を繰り返す場合のPU手術は約100,000〜200,000円。

年齢別の排尿トラブルリスク

若いオス猫(1〜5歳): 尿路閉塞のリスクが最も高い年齢です。去勢済みの若い肥満オス猫は特にハイリスク。ストレス性の特発性膀胱炎(FIC)もこの年齢で最も多く発症します。新しい環境・多頭飼いのストレスに注意してください。 中年猫(5〜10歳): ストルバイト結石に加え、シュウ酸カルシウム結石のリスクが上がります。シュウ酸カルシウムは食事療法で溶解できないため、外科的除去が必要なケースがあります。定期的な尿検査で結晶の有無を確認しましょう。 高齢猫(10歳以上): 慢性腎臓病に伴う多尿と、排尿困難が混在することがあります。腎臓病の進行により尿が薄くなると結晶は形成されにくくなりますが、腎盂腎炎など感染症による排尿困難のリスクがあります。排尿パターンの変化に注意し、定期的な血液検査・尿検査を受けましょう。 メス猫: 尿道が太く短いため閉塞のリスクは低いですが、膀胱炎や膀胱結石は雌雄問わず発生します。血尿や頻尿があれば受診してください。

再発を防ぐための予防策

尿路閉塞は再発率が高い疾患です。以下の予防策を日常に取り入れることで再発リスクを大幅に下げられます。 水分摂取の最大化: ウェットフードへの切り替えが最も効果的です。ドライフードに固執する猫には、フードにぬるま湯をかける・流水式給水器を設置する・複数の場所に水飲み場を用意するなどの工夫を行ってください。 療法食の継続: 獣医師が処方した尿路ケア用療法食は、尿のpHを調整しストルバイト結晶の形成を抑制します。症状が改善しても自己判断で中止しないでください。 ストレス管理: FICはストレスが最大のトリガーです。環境エンリッチメント(キャットタワー・隠れ家・遊びの充実)と、多頭飼いの場合はトイレ・水・食器を頭数+1用意するルールを守りましょう。Feliway(フェリウェイ)などのフェロモン製品も効果が報告されています。 トイレ環境の最適化: トイレは清潔に保ち、猫が嫌がらない猫砂を使用してください。1日1〜2回のトイレ掃除が推奨されます。 定期的な尿検査: 半年に1回の尿検査で結晶の早期発見が可能です。

Carelogyのオンライン診療で排尿トラブルを相談

「少量しか出ていないけど閉塞かどうかわからない」という場合、Carelogyのオンライン診療で状況を伝えると緊急度を素早く判断します。完全閉塞の疑いがある場合は直ちに救急病院への受診を促します。閉塞ではなく特発性膀胱炎と判断できる場合は、水分増加・ストレス管理・鎮痛剤処方などのアドバイスを行います。再発防止の食事相談にも対応しています。
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